うなぎ

2016年12月30日
もうすぐ今年も終わりですね。
みなさまはいかがお過ごしでしょうか?

この時期になると、やってくるお餅の季節…
「雑煮が食べたい」「焼きもちが食べたい」など様々ですね。
全部餅か…絵文字
嚥下障害のある人でも食べられるように工夫されたものが、
最近はいろいろ出ていますね。ありがたい絵文字
食べ物で季節を感じる…私たちにとっては当たり前のこと。

でも私たちがかかわらせていただいている方の中には、
本当に少量しか食べられないこともしばしばあります。
ホントに少量でも、熱が出る。
食べた量だけ、熱が出で、呼吸状態も悪くなる。

そんな中、
「どうしても食べさせてあげたいの。
 場所を変わったら、この一口もかなわなくなるかもしれないから。
 あなただから、頼みたいの。」

そうおっしゃったもの。
冬至の日のカボチャ、大好きなウナギ。
みかん、クリスマスケーキ。

この数週間でいろんな方の食べたい物に関わらせていただきました。
食べているときの、ご本人と家族のうれしそう顔はこの上ない幸せの時間絵文字
こんな関わりを一人でも多くの人にと、切に願います。

そして、最近気が付いた事があるんです。
今までだったら「そんなんダメだ、また肺炎になるだろ!」と許してもらえなかった、この関わりを了承してくれる人が増えていました。

私一人が頑張っても何も変わらないと思っていました。
一人でできる事には限りはあるけど、
無謀ながらにも続けてきた事を見ている人がいるのだと実感。
今年最後に嬉しいプレゼントをいただきました絵文字

こんなうれしいこと、
一人でも多くの方に共有したいと思っています。
おかげ様で、食楽のブログの閲覧件数も増えており、ありがたい☺
つたない文章にいつもお付き合いいただき、心から感謝申し上げます。

来年も食楽をよろしくお願いします絵文字
皆様、よいお年を~絵文字


イワサキミキ

東海摂食栄養フォーラムのご報告、第三弾。
まだ、その①・②を読まれていない方は、ぜひ前のブログを絵文字

今回はキッチンスタジオで行われていました調理実習の様子をレポート致します絵文字
ここでは、座学→調理→試食を通した意見交換→専門的立場からの物性評価という流れで、基礎知識・調理のポイントだけでなく、介助をする側である言語聴覚士から食事の物性についてアドバイスがもらえるという特典。
実際に介助している人の話を聞けると、どんなものを提供するのが正解なのかが、より分かりやすくなります。これも他職種で運営をしている当フォーラムだからできる絵文字

午前は「ワンランクアップの嚥下調整食」と題し、施設・病院向けの内容を徳永佐枝子先生・福元聡史先生にお教えいただきました。
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ご高齢になると、少しは食べれるけどたくさんは食べられない…という方が多く見えます。少量で高カロリーを目指すポイントや酵素を使って肉類を柔らかくする方法などをご紹介いただきました。
自施設で使っているものとの違いや、初めて使われる方なども見えて調理実習をしながらお互いの情報交換をされている様子をみて、なんだか私は嬉しくなっちゃいました絵文字自分の施設中だけではなかなか得られない情報が得られて、困ったことも共有できますしね。
AM調理①DSC_0042

作ったのはこちら☆
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すべてお見せできなくいですが、作ったものをみんなで一緒に食べながら物性を確認します。
AM調理DSC_0139DSC_0144DSC_0129

スタッフも食べる・・・。食べながら悩む(笑)
施設によっては1人職場のところもあると思います。こうやって、話し合えるのが楽しいですね。
DSC_0136AM調理⑥


午後の部は、「簡単おいしい介護食」と題し、田所史江先生・竹味由芙子先生から教えていただきました。
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近年、老老介護やお仕事をされながら自宅介護をされる方が増えています。
嚥下食は時間がかかる、手間がかかる…でも既製品ばかりは味気ない。
簡単に短時間で調理でき、コンビニやスーパーで購入できる既製品を使ってひと手間加えるという内容。指導をするとき「これならできそう」と思わせることが大事になります、そんな工夫いっぱいの内容でした。
画像PM調理③PM調理②DSC_0217

この材料が、これに☆
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こんな素敵な介護食を見つけてしまいました。やっぱり、料理は愛ですね絵文字
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できたらみんなで試食。
午前は我慢していた私ですが、我慢しきれず・・・・職業柄ですかね絵文字

カレースプーンを片手に全テーブルを食べて回っていました。
でもちゃんと写真係もしていたんですが、スプーンを持ちながら一眼レフで写真を撮っていたら、参加者の方に笑われてしまいました。
そして、スタッフに見つかってしまったため、意見を求められ絵文字
みなさん、いやな顔せず食べさせてくださってありがとうございます。
「食」に携わる方のやさしさや、前向きさをとっても感じました。
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3回にわたって、東海摂食フォーラムの様子をお伝えさせていただきました。
皆さん、いかがでしたでしょうか?
これを読んでいただき、行けなかったところの内容を少しでもお伝えできればと思います。また、次はここを受講したい!という内容が見つかれば幸いです。

2年に1度、たくさんの研究会が集まって企画を立てる。
多職種で予定もなかなか合わない中、この内容を企画運営してくださっていました。
参加者240名に対し、運営スタッフはなんと60人を超えています。
それぐらい、みんなやりたい事・伝えたいことがあるんだなって感じます。
東海地方にも「食」を支えていきたいと思っている仲間がこんなにたくさんいます。
集合写真


この会にご参加いただいた方、
運営に携わってくださった方、
協賛いただきました企業さん、
このホームページをのぞいてくださった方、
この場をおかりして、たくさんのありがとうをお伝えしたいです。

そして、一緒に東海地方の「食」をみんなで支えていきましょう絵文字


イワサキミキ

お待たせしました、第二弾。
今日は7階のプラチナルームで行われていた教育実習についてです。

東海摂食栄養フォーラムの教育実習は、他の研修会とは一味違う。
その理由は、医師・歯科医師・歯科衛生士・言語聴覚士・認定看護師が共演した内容だからできるんです絵文字

「やってみよう!はじめての嚥下評価~実習でわかりやすく教えます~」というテーマで、言語聴覚士の山本美和先生・立花広明先生からお教えいただきました。
基本的な評価手技を手取り足とり…
山本さん・立花さん画像DSC_0063
それだけじゃないんです!嚥下の難しい所って外からじゃ中が見えない。
でも見る機会がないから、イメージがしにくい…だから見てみよう☆
嚥下内視鏡という検査で、カメラを使って見えないものを見てみました。
実際の動きを見ながら、医師から解説してもらえると本当にわかりやすい。
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普段見たことないものに、皆さん真剣なまなざし絵文字
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今回のモデルとなった食楽のスタッフは、ちょっと飲み込みの力が弱く、のどに残ってしまいがち。嚥下訓練メニューが必要そうでした(笑)


食べるにはお口の整備も必要ですよね。
午後からは坂井謙介先生・三角洋美先生から「即実践!口腔機能の低下を防ぐコツ~すっきりつるつるプロの技をあなたへ~」と題して、お教えいただきました。
頑張ってもなかなかうまくいかいない口腔ケアの方法を、臨床で活かせるポイントを含めてお教えいただきました。
IMG_5248三角さん
そこで終わらないのが、このフォーラムのいい所。
口腔ケアから観察をし機能低下が予測される点を判断し、それを防ぐ方法をご紹介いただきました。
検査ができない在宅・施設、専門職がいなくでも取り組めるため、
明日から活かせそうです。
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嚥下の仕組みも知って、お口の準備ができたら、いよいよ食事。
「再確認!嚥下障害のある人の食事介助~安心!安全!スプーン介助~」と題し、荒木一将先生・松田朋子先生から、普段なんとなく聞いたことがある食事介助正しい方法から目からウロコの姿勢調整まで。
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実際にリクライニング車いすに乗って体験したりしました。
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嚥下評価も口腔ケアも食事介助も、
実はそんなに難しく考えなくても、普段何気なく見ている事が活かせることがたくさんあります。
「ちょっとした工夫」で大きく変化する患者さんを、私はたくさん見てきました。
今回実習に参加していただいた皆さんに、
そんなコツが一つでも伝わって多くの人に活用されたら嬉しいです絵文字


イワサキ ミキ

2年の準備期間を携えて、
12月3日に第2回東海摂食栄養フォーラムを無事に終えることができました。

今回は「スキルアップでつながる地域と職種」というタイトルで、
新たに3団体をお迎えした、合計7団体での開催となりました。
当日は230名と多くの方にご参加をいただきました。
受付時は、こんなに混雑をしたため参加された方にはご迷惑をおかけしましたが、受付スタッフがにっこりお出迎え絵文字
受付画像

大きく分けて3会場での開催となりました。
皆さんに、当日の内容をお伝えしたい!!
なので、3回に分けてフォーラムの様子をお伝えしたいと思います。
第一弾の今回は、ガスホールで行った内容についてお伝えします絵文字

まずは大会長である、たけうちファミリークリニックの武内有城先生からご挨拶をいただきました。
開会武内先生

次に、「超高齢社会における栄養ケアの役割」を
吉田貞夫先生からライブのような楽しさで、フレイル・認知症など臨床でよく直面する内容をワクワクしながら聞かせていただきました。
DSC_0020吉田先生

食の連携は重要視されていますが、実際うまくいかないことが多い。
そんな中、実際に地域で活動をされている荒金英樹先生から、
「食を支える京の多職種・異業種連携 第2弾」をお聞かせいただき、
障壁となりやすい制度の壁・心の壁など職種によって異なる視点を学ばせていただきました。
荒木先生荒金先生

シンポジウムでは今回のテーマに関して、7団体の活動の状況を含め連携の現状と今後の展望も含めた内容をお話しいただきました。
是非、東海地区でも「食」の連携が表面上だけではない、
腹と腕がみえる連携ができるようになればいいな…と感じました。
どうも、カギを握るのは吞みにケーションだという話もありましたが
肩書や施設間にとらわれない話し合いができる事が大事なんだなと…。
シンポ①シンポ②
食楽の代表である青山さんは、
シンポジウムの最中に緊張からか(!?)上の空になってしまい、質問を聞き直していました。
きっと場を盛り上げるための、手段だと・・・・食楽の身内としては思いたい絵文字
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明日は7階で行われていました教育実習についてお伝えします。
乞うご期待絵文字



イワサキ ミキ